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落語を楽しみましょう(第八回)

『噺家のダイバーシティ』

 

ご無沙汰でございました。

昨今、世は差別無き世に進んでいるのはとても嬉しきことです。

落語界にも多様性が徐々に進んでおり、女流噺家を様々な場面で観るようになってきております。

BS日テレの笑点特大号でも女流大喜利などもございます。

今回はその女流噺家に焦点を当ててみました。

 

本来、古典落語の演目は、登場する女性の人物も男性の噺家によって演じられることを前提に発展してきましたので、声質などが異なる女性がそのまま真似て演じると違和感が残ることもございます。しかし、逆に女性であることを利用して噺を構成しているのは、非常に興味深いです。

是非、今回ご紹介する噺家のYouTubeを鑑賞下さい。(落語以外でも面白し。)

 

現在、噺家は総勢900人弱おりますが、その内女流噺家の人数は50人強でございます。

協会別に見てみますと、

 

-落語協会

  真打 10名、二つ目 8名、前座 3

-落語芸術協会

  真打 4名、二つ目 5名 

-立川流

  二つ目 2

-上方

  21名 

 

ということで、まだまだ落語界では、女性噺家は少数でございます。

今回ご紹介するのは4名の噺家です。

 

²  柳亭 こみち (真打)

実はワセジョ(早稲田大学第二文学部卒業)

ちなみにワセジョ噺家は桂右團治、川柳つくし、柳亭こみちの3名。何故か多い。

日本舞踊の吾妻流名取「吾妻春美」でもあり、多芸。講演会も行っている。

 

 

²  蝶花楼 桃花 (真打)

24歳の時AKBオーディションで最終審査まで行くが年齢をサバ読み不合格。

2022年に真打昇進。「笑点」のレギュラー大喜利に女性落語家として初めて出演。

女性としての魅力を存分に活かした落語で大人気。

 

²  林家つる子(二つ目)

2021(令和3)年3   20回さがみはら若手落語家選手権優勝

古典落語「子別れ」「芝浜」の登場人物であるおかみさんを主人公にして、
女性目線から古典落語を描き直す取り組みにも挑戦している。テレビで放映される。

日本舞踊で坂東蝶子の名を持っている。

 

 <さがみはら若手落語家選手権:相模原市民文化財団主催で毎年行われ、来年が第22回目、今勢いのある若手(二つ目)が挑戦し観客が投票して優勝者を決める。橋本の<杜のホールはしもと>にて1月より予選会が行われ、3月に本選会が行われる。>

 

²  桂二葉 (上方)

2021(令和3)年 NHK新人落語大賞 (女流噺家は初受賞)

甲高い声と叩き込むような上方のスピード感で客を不思議な世界へ巻き込んでいくように感じる。

 

2023年が皆様にとりまして、良き歳になりますようお祈り申し上げます。

 

皆様からの、ご意見ご感想ご要望をお待ちしております。

 

sagamihara.waa@gmail.com  宛にメールお待ちしております。