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落語を楽しみましょう(第九回)

「落語と仏教」

 どんなことが起きても桜の季節がやってまいります。桜のたよりとともに『あたま山』という落語が思い浮かびます。漫画で想像する演目です。ぜひ、一度。

 

さて、今回は「噺家」から「演目」に焦点を変えてみようかと。

日本人にとって、切っても切れない仏教と落語の関わりのある「演目」のご紹介です。

 

世界のどの文化圏においても、芸能の発生は、宗教の儀礼と関係があるようです。

日本では、お坊さんが村人たちをお寺に集めて仏教の話を聞かせた「お説教」がございます。その「お説教」は「初めしんみり、中おかしく、しまい尊く言い習わし」というもので、最初は静かに語りだし、途中で村人たちが退屈しないよう面白い話を入れ、最後には「仏の尊い教え」で終わります。

 

この「中おかしく」の部分を発展させていったものが現在の「落語」という説がございます。

安土桃山時代から江戸時代初期を生きた安楽庵策伝という僧が、小僧の時から長年聞いてきた説教や巷の面白い話などに「落ち」をつけてまとめた『醒睡笑』が落語のネタとして語られたものが多いようです。

 

Ø  『蒟蒻問答』 曹洞宗のお坊さんの作、互いに無言でしぐさを使った問答

Ø  『甲府ぃ』 江戸時代は日蓮宗の法華信仰が人気、法華信者の強い絆

Ø  『宗論』 浄土真宗と日蓮宗の僧侶のバトル、どんなに正しい意見や行動でも極端に偏りすぎてはいけない

Ø  『松山鏡』 ものごとに対する我々の認識は、実はありのままではなく自分の都合を多分に含んで歪んでいるよう

 

他にも『仏馬』『小言念仏』『お見立て』『八五郎坊主』などなど多数ございます。

 

 

さてこの場をおかりして『落語鑑賞会のご案内』のご案内です。

コロナも少し落ち着いてきたこともあり、笑門来福『落語を楽しむ会』(同好会)の企画として、DVDによる『落語鑑賞会』を開催いたします。

皆様と笑いとともに落語の面白さを味わいたいと思います。

 

日時:2023/4/19(水) 13:00-15:00

場所:ユニコムプラザさがみはら ミーティングルーム4 (定員30人)

(相模原市南区相模大野3丁目32号  bono相模大野サウスモール3階)

演題:生きのいい若手落語家、稲門落語家、究極の落語家 の古典落語を予定しております。詳細は当日のお楽しみということで。

ユニコムプラザ常備の65インチモニタを利用して、(個人所有の)録画媒体(DVD)を鑑賞致します。

 

 

参加ご希望の方は4/11(火)までに、sagamihara.waa@gmail.com 宛にメールをお願いいたします。   

                      同好会世話人 武田直士